本ページはプロモーションが含まれています

日商簿記検定のネット試験

会社で簿記を昇級要件に加味している会社も少なからずあるのではないでしょうか。私も日商簿記検定2級を4月にネット試験で受験してきました。統一試験(ペーパー試験)との違いをまとめました。

簿記検定の新しい試験スタイル

 商工会議所の簿記検定試験は、簿記の普及向上を通じて、企業経営の健全化と経済社会の発展に寄与することを目的として1954年から施行しています。新型コロナウイルス感染症の影響で中止になった試験があった等のこともあり、受験機会を確保する観点から、2020年12月より2級・3級については、従来どおり年3回実施される統一試験(ペーパー試験)に加え、テストセンターで随時実施されるネット試験(CBT試験方式)が実施されています。 

ネット試験日までの流れ

 統一試験(ペーパー試験)の申込は各地の商工会議所(ネット経由での申し込み方法もあり)ですが、ネット試験については下記のサイトで受け付けています。パソコン教室などがテストセンターとなっており空き状況を確認して申し込みます。全ての商工会議所地区内で試験が行われているわけではありません。
 なお、東京商工会議所では2023年度より2・3級について、統一試験(紙試験)での実施を行わないことがアナウンスされています

 申し込みが完了すると、あとは当日に向けて勉強するのみです。なお、一定期間であれば受験予約の変更が可能です。前日には「受験日直前ののお知らせ」を送ってきてくれます。

ペーパー試験とネット試験で違うの?

 まずは、合格率をみてみましょう。これをみると2級の合格率に差があるように感じます。不合格でも数か月待たずに再受験することができるなどの環境要因が影響したと考えられます。なお、出題範囲・問題の難易度・合格基準いずれも同じで、統一試験とネット試験は同等の資格とアナウンスされています。ネット試験は試験結果がその場で分かります。

ネット試験試験の受験者データ

期間受験者数合格者数合格率
2級2021年4月~2022年3月106,833名40,713名38.1%
3級2021年4月~2022年3月206,149名84,564名41.0%
商工会議所WEBサイトより

第160回簿記検定試験(ペーパー試験)の受験者データ

実施日受験者数(申込者数)実受験者数合格者数合格率
2級2022.2.2721,974名17,448名3,057名17.5%
3級2022.2.2752,649名44,218名22,512名50.9%
商工会議所WEBサイトより

試験時間は短縮に、持ち込めるものに違いあり

 ネット試験の導入により、(ペーパー試験の)試験時間も従来より短縮されました。2級が90分、3級が60分です。短い時間で解答を導くためには、問題を多く解いて慣れるしかありません。

 電卓はどちらの試験も持ち込めますが、ネット試験では筆記用具の持ち込みはできません。会場が用意するペンとA4コピー用紙のみ利用できます。ペーパー試験と違い、問題用紙に書き込めないので、戸惑う部分もあるかもしれません。練習問題を解く時には、問題に書き込まないなど、意識してやるとよいでしょう。問題も回答もパソコン上でやらなければなりません。

ネット試験では、身分証明書・マスク・電卓を忘れずに。受験票は特にありませんでした。

試験勉強は?

 とはいえ、出題内容や範囲が一緒なので、やるべきことは同じと言えます。問題集にはネット試験用のプログラムが付録で付いているものも多く出ているので、そういったものを活用するとイメージがつきやすくなります。

2022年度版 スッキリうかる日商簿記2級本試験予想問題集 [ 滝澤ななみ監修 TAC出版開発グループ ]

価格:1,540円
(2022/5/8 23:12時点)

2022年度版 スッキリうかる日商簿記3級本試験予想問題集 [ 滝澤ななみ監修 TAC出版開発グループ ]

価格:1,100円
(2022/5/8 23:11時点)

 また、これまでは試験の性質的に(どちらかというと)机の前で問題集、電卓、筆記用具を広げ、「さぁやるぞ」と取り組むような感じでした(少なくとも自分はそうでした)が、スマホのアプリなどもネット試験には親和性が高いような気がします。プルダウンでの回答に慣れるためです。

まとめ

 ネット試験によって受験のチャンスが増えました。「この日までにどうしても合格したい」という場合、不合格になったとしても直ぐに再受験が可能なことはメリットです。また、合否の結果・点数について、試験終了時に直ぐ分かります。「鉄は熱いうちに打て!」思いたったら即行動できるネット試験を有効に活用しましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました