飲食店でのオペレーションの大切さ

私の知り合いで飲食店を運営している方がいます。その方が経営改善する際に考えたことについて備忘録的に書きます。

とある飲食店での経験談

　飲食店では、1つの店舗の中で大勢の人達が各々の役割を持ちながら活躍をしている特性であり、1つの場所で複数の人達が活躍しているが故にオペレーションの仕方次第で大きく結果が変わるものです。

　飲食店の利用者の観点で見た場合には1つのお店となるものの、一言で言っても実際にはキッチンとフロア、バックヤードの3つに大きく分かれており、それぞれの場所で適する効率化の術が異なります。

　このお店では、それぞれの場所にて効率化をした事により、総じて作業効率が向上したのはもとより、作業効率が向上したからこそ1人あたりの業務負担も軽減されて、飲食店の全体としては大きな良い変化をもたらす事ができました。

　キッチンオペレーションに関しては、従来通りの高い品質を保ちつつも料理をお客様に対して提供するまでに要する時間を短くする事に尽力しました。

　具体的に行ったのは、料理を手掛けた際にお客様にお渡しする順番を見直したりスタッフの各々の役割を見直した事です。

　行った効率化をできるだけ最良なものにすべく作業をする際に動く範囲にも気を配り、できるだけ無駄がない動きができるように動線を見直しましたし、すぐに必要な食材に手が伸ばせるように食材を置く所や広々とした調理場で調理ができるようにもしました。

　フロアにおけるオペレーションではお客様に迅速に料理を提供する事を基本にしつつ、困らせたり怒らせてしまわないようにホスピタリティにも十分に配慮しました。

　お客様が困ってしまったり怒ってしまう理由として多いのが、声を掛けて希望している事を伝えたいのにも関わらずスタッフの姿が見当たらない事なので、お客様から見てすぐにスタッフに声が掛けやすくなるように座席の置き方を今一度見直した次第です。

　さらに、効率化を実行する前は各スタッフが思い思いにフロアの中を歩いていましたが、接客マニュアルを改めた事によりフロア内を巡回するルートも定めました。

　予めフロア内を歩くルートを定めた事によりスタッフが一箇所に集中してしまう事が無くなって、店内にて飲食を楽しんでいる人達が共通して必要な時にスタッフに声が掛けやすくなり、全ての人達が良い思い出が作れるようになりました。

　加えて、バックヤードのオペレーションでは在庫の管理とスタッフのシフト管理を見直し、在庫管理では常に必要な物を切らさないようにしつつも過剰な在庫を抱えないようにしました。

　スタッフのシフト管理に関しては、1日の中でも混雑する時間や混みやすい曜日にスタッフを多く配置し営業する事で余裕があるサービス展開ができるようになりました。

　飲食店は、料理を作りお客様に提供しつつホスピタリティにも気を配るという業務をバランス良く行い続ける事が重要なので、経験を通してオペレーションの大切さがよくわかりました。

　尚且つ、これまでと同じ場所や環境でありつつも1つずつ細やかに適切な効率化をする事で大きな良い変化を与えられる事も理解できました。